名前に「帆」を含めることについて、疑問を持つ方もいらっしゃるかもしれません。
船の帆を連想させる「帆」は、風に頼らなければ進めない、つまり風任せの人生を象徴すると考える人もいます。
しかし、漢字そのものに悪い意味があるわけではないので、名づけに使っても問題はありません。
実際、「帆」は広大な海を進む船を思い起こさせ、爽やかでクリアなイメージを持つ人が多いでしょう。
ただし、一部には名前として避けた方が良いという意見もあります。
今回は以下の点についてお話しします。
- 名前に「帆」が良くないとされる理由
- 「帆」を名前に含めたいときの対策
- 「帆」の現在の人気度
これを読むことで、「帆」に関するマイナスイメージを払拭できるでしょう。
名前に「帆」が良くないとされる3つの理由
名前に「帆」を使うことに対する懸念は、主に以下の3点です。
- 風任せの人生を連想させる
- 口頭で説明が難しい
- キラキラネームと見られる可能性がある
風任せの人生を連想させる
「帆」が名前に向かないと言われる一つの理由は、「風任せの人生を連想させる」ことです。
「帆」は、風を受けて船を進める帆布を指します。
かつては人の力で漕ぐことと、風に任せることが船を動かす主な手段でした。
そこから「船は帆任せ、帆は風まかせ」という言葉が生まれました。
これは、物事を成り行きに任せ、自分は受け身でいるという意味を持ちます。
人生を積極的に切り開きたいと考える親にとっては、名前に「帆」を含めることに抵抗を感じるかもしれません。
口頭で説明が難しい
「帆」が名前に適さないとされるもう一つの理由は、「口頭で説明が難しい」ことです。
「帆」は常用漢字ではありますが、日常生活で頻繁に使われるわけではないため、意外と書ける人は少ないかもしれません。
そのため、電話などで他人に名前を説明する際に苦労することが予想されます。
親としては、子どもがこのような面倒を経験するたびに心配になるかもしれません。
キラキラネームと見られることも
「帆」を名前に含めると、キラキラネームと捉えられることもあります。
具体的な例は控えますが、確かに「帆」を用いた名前でキラキラネームとされるものは存在します。
「帆」を使っても必ずしもキラキラネームになるわけではありませんが、異なる読み方をするとキラキラネームと見られやすくなる傾向があります。
名前に「帆」を取り入れたいときの工夫
お子さんの名前に「帆」を取り入れたい場合は、以下のポイントに注意することで欠点をカバーできます。
- 名前の意味をしっかり考える
- 口頭での伝え方を工夫する
- 漢字の読み方を守る
名前の意味をしっかり考える
お子さんが成長し、他人から名前について揶揄されることがないよう、名前に「帆」を選んだ理由をはっきりと伝えておきましょう。
例えば、「順風満帆な人生を願って」「周囲から支援される人物になってほしい」「広い世界で活躍する人になってほしい」といったポジティブな意味を込めることができます。
お子さんが自信を持って「帆」の名前を背負えるよう、心を込めて名づけることが大切です。
口頭での伝え方を工夫する
公的な手続きや対外的なコミュニケーションで、電話などを通じて名前を伝える際には、相手にわかりやすい説明を心がけましょう。
「船の帆の「帆」です」「左側には「巾」、右側には「凡」と書いて「帆」です」など、具体的に説明することでスムーズなコミュニケーションが図れます。
漢字の読み方を守る
「帆」の読み方を変えるとキラキラネームになりがちです。
「帆」の正しい読み方は音読みで「ハン」、訓読みで「ほ」です。キラキラネームと見られたくない場合は、「ほ」という読み方を守ることが重要です。
「帆」の名前としての人気度について
「帆」という漢字は現在、名前としてどれほどの人気があるのでしょうか。
その人気度を測るために、以下の2点を確認してみましょう。
- 赤ちゃんの命名ランキング
- 「帆」を含む名前の有名人
「帆」:赤ちゃんの命名ランキング
毎年発表される赤ちゃんの命名ランキングによれば、昨年度の「帆」の順位は以下の通りです。
参考:明治安田生命 | 名前ランキング
女の子:91位(希帆)
男の子:圏外
「帆」は女の子の名前としてはトップ100内にランクインしていますが、男の子の名前としてはあまり一般的ではないようです。
しかし、この順位からも分かるように、他の子と名前が重なる可能性は低いという利点もあります。
「帆」:含む名前の有名人
さまざまな分野で活躍する有名人の中にも、「帆」を名前に含む方々がいます。
ここでは、男女別にいくつかの例を挙げてみましょう。
女性有名人で「帆」を含む名前
- 吉岡里帆(俳優)
- 小西美帆(俳優)
- とよた真帆(俳優)
- 大和田美帆(俳優)
- 白石美帆(俳優)
- 秋本帆華(アイドル)
- 唐沢美帆(歌手/作詞家)
- 高木美帆(スピードスケート選手)
男性有名人で「帆」を含む名前
- 志田奈津帆(俳優)
- 中村帆高(サッカー選手)
- 菊池流帆(サッカー選手)
まとめ:名前に「帆」を使うと良くない
「帆」が名前として避けられることがあるのは、以下の理由からです。
- 風任せの人生を連想させる
- 口頭での説明が難しい
- キラキラネームと見られることがある
これらの懸念はあるものの、どれも致命的な欠点ではありません。
対策を講じれば問題なく使えるため、「帆」という漢字に悪い意味がないのであれば、名付けに積極的に取り入れても良いでしょう。